メリークリスマスはもう使えない?の【ティッピングポイント】

昨日の朝日新聞夕刊で小さな記事だけれど「メリークリスマス もう使えない?」という記事があり、とても興味深かったです。

つい自分自身もクリスマスは意識してしまって、何気なくメールや電話や会ったりするときに使ってはいたものの、改めてこの記事をみて、なるほど、と思ってしまいました。

かわりに使われることばとして、「Happy Holidays(幸せな休日を)」、という特定の宗教を明示しない挨拶がアメリカで目立つようになってきたという記事です。多様な文化が共生するアメリカではこの時期ユダヤ教徒が祝う「ハヌカ」やアフリカ系アメリカ人が祝う「クワンザ」という休日があり、政治的公正(ポリティカル・コレクトネス)のためにも特定の宗教の休日であるクリスマスだけをことさら祝う風潮が目立ってきた、とのことです。20日に年末最後の記者会見にたったブッシュ大統領も「ハッピーホリデーズ」で締めくくったとのこと。

ただ気になったのはなぜ今?ということ。イラク戦争が続く中で民族意識が強くなった?「分断されるアメリカ」に対する配慮?キリスト教右派からは早速クリスマスに対する差別だ、と抗議があったり、デパートを始めとするクリスマスギフト商戦を頼りにしている人からすると深刻な問題であったり、と、やはり多様な価値観をもったコミュニティを維持するというのは大変だなぁと感じます。

今後この「メリークリスマスを使わない」というトレンドがどう推移するのか、どこでこのような社会現象が展開するのか、ちょっと注目したいもんです。